はじめに|父の日って、どんなふうに過ごしたらいいの?
「父の日って何をすればいいんだろう?」
「母の日ほど盛り上がらなくて、つい忘れがち…」
そんな声をよく耳にします。
でも、子どもにとって“パパ”の存在はとても大きなもの。
遊び相手だったり、安心感をくれる存在だったり、ときにはちょっと怖いヒーローのようだったり。
日常の中では照れくさくてなかなか言えない「ありがとう」や「だいすき」を、絵本の力を借りて伝えてみませんか?
この記事では、保育士目線で年齢別におすすめしたい「パパが主役の絵本」を10冊ご紹介します。
子どもの年齢に応じて、0歳から6歳まで幅広く選びました。
おうち時間にもぴったりの作品ばかりなので、父の日の特別なひとときを家族で楽しんでみてくださいね。
【年齢別】父の日にぴったり!おすすめ絵本10選

【0~1歳向け】ことばやふれあいで伝わる「だいすき」な気持ち
この時期は、ストーリーよりも音や繰り返し、スキンシップが楽しめる絵本がおすすめです。
パパが読んであげるのにもぴったりな、あたたかくてやさしい作品を選びました。
1.『だいすき ぎゅっ ぎゅっ ぎゅっ』
(作:フィリス・ゲイシャイトー/絵:デイヴィッド・ウォーカー/訳:福本友美子|岩崎書店)
「だいすき」という言葉と“ぎゅっ”というしぐさのくり返しが、赤ちゃんにもしっかり届く1冊。パパと読みながらスキンシップを楽しめる内容で、父の日の特別なハグの時間にぴったりです。
2.『おとうさん あそぼう』(作:わたなべしげお 絵:おおともやすお|福音館書店)
赤ちゃんとお父さんが一緒に遊ぶ、ほっこりとした日常が描かれた絵本。パパの笑顔や遊びの様子がたくさん出てきて、「あそぶってたのしいね」と伝えてくれます。
3.『くっついた』(作・絵:三浦太郎|こぐま社)
パパとママ、赤ちゃんが「くっついた!」のリズムでページが進みます。読みながら実際にほっぺやおでこをくっつけて遊ぶと、親子の絆がぐっと深まります。父の日に読むと、笑顔が自然にこぼれますよ。
【2~3歳向け】親子のやりとりが楽しい!「パパってすごい」と感じられる絵本
会話が増えてきて、ストーリーを少しずつ理解できるようになる時期。
「一緒にすごす楽しさ」や「パパのかっこよさ」に触れられる絵本がおすすめです。
4.『パパ、お月さまとって!』(作・絵:エリック・カール/訳:もりひさし|偕成社)
大きなお月さまを娘のためにとりに行くパパ。夢のようなお話としかけ絵本のワクワク感で、子どもが「パパすごい!」と感じる1冊です。父の日に“やさしくて勇敢なパパ”を伝えるのにぴったり。
5.『パパといっしょ』
(作・絵:スーシー/訳:高橋久美子|トゥーヴァージンズ)
パパと子どもがする何気ない日常のやりとりがやさしく描かれていて、特別なことがなくても“パパと一緒が嬉しい”という気持ちがあふれています。
6.『ゴリラのおとうちゃん』(作・絵:三浦太郎|こぐま社)
三浦太郎さんならではのユーモアが光る絵本。おとうちゃんゴリラの表情や行動にクスッと笑いながら、「なんだかんだいってパパって好き」という気持ちを再確認できます。
【4~6歳向け】仕事や役割を理解しながら、パパの“すごさ”に気づく絵本
自分と他者を比べたり、社会を少しずつ理解する時期です。
「パパの仕事」「パパの思い」など、深みのある内容が響きやすくなってきます。
7.『パパ、おはなしして』(作・絵:モイラ・ケンプ/訳:たなかまや|評論社)
寝る前にパパに「おはなしして」とお願いする女の子。話すうちに子どもの想像力が広がり、パパとの会話のやりとりにあたたかさがにじみます。父の日にぴったりの“語り合い”の時間をくれる絵本です。
8.『パパのしごとはわるものです』(作:板橋雅弘/絵:吉田尚令|岩崎書店)
一見“わるもの”でも、子どもに見せないところで一生懸命がんばっているパパの姿が描かれます。「パパって本当はすごいんだ」と胸に響くメッセージがあり、年長児におすすめです。
9.『とうさんはタツノオトシゴ』
(作・絵:エリック・カール/訳:さのようこ|偕成社)
タツノオトシゴをはじめ、「子育てをするパパ」たちが登場する珍しい絵本。海の中の生き物たちの紹介もあり、楽しく学びながら“パパって大切な存在”を伝えられます。
10.『おとん』(作:平田昌広 絵:平田景|大日本図書)
関西弁の語り口とパワフルな「おとん」が印象的。子どもにとっての“かっこよくてちょっと不器用なパパ”像がにじむ作品で、笑って泣ける1冊です。父の日に読むと、家族の絆を改めて感じられます。
【おまけ】絵本とあわせて楽しめる!父の日の“ありがとう”アイデア3選
父の日に絵本を楽しんだあとは、その気持ちを「かたち」にして伝えてみませんか?
特別なプレゼントでなくても、子どもが作った手づくりの“ありがとう”は、パパにとって何よりもうれしい贈りものになります。
ここでは、保育園でも人気の「父の日のありがとう製作」アイデアを3つご紹介します。
どれも準備が簡単で、おうちでもすぐに始められますよ。
- 《手形でつくる ありがとうカード》~世界にひとつの「パパだいすき」を手形で~
- 《パパの似顔絵メダル》~「いつもありがとう!」の気持ちを首にかけて~
- 《おしごとごっこセット》~パパになりきって遊ぼう!~
詳しくは、やり方を紹介する記事を後日公開予定です。どうぞ楽しみにお待ちくださいね!
まとめ|父の日に「ありがとう」と笑顔を届けよう
父の日は、日ごろなかなか伝えられない「ありがとう」を届ける、すてきなきっかけ。
絵本を通してパパとの関わりや思い出をふり返ったり、子どもなりの“感謝の気持ち”をかたちにしたりする時間は、親子にとって大切な宝物になります。
年齢ごとに絵本の楽しみ方は変わりますが、どの時期にも共通しているのは「心がつながる時間を過ごすこと」。
絵本を読むことで、「パパってすごい」「パパだいすき」「パパともっと遊びたい」といった子どもの想いが自然に育まれていきます。
ぜひ今年の父の日は、パパと一緒にお気に入りの絵本をひらいてみてください。
そして、子どもからのメッセージや製作とともに、家族みんなであたたかい1日を過ごせますように。